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【具体例を用いて最もシンプルに説明】実用レベルでAIに出来ることとその仕組み | DeepApex

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ここではAI(Artificial Intelligenceの略、人工知能の意)について、ダートマス会議やジョン・マッカーシーといった用語を用いてAIの歴史的背景について触れることは行いません。

また、AIのうち強いAI、弱いAI、汎用型特化型などの小難しい定義についても触れず、シンプルに、実用レベルでAIに何が出来るのか、ということをその仕組みと併せて解説します。

AIは計算式でありロボットとは関係ない

先ず、念のためですが、AI=ロボットではありません。日本人は昔からアニメなどで喋る機械のロボットを見慣れている影響もあり、世界と比べてAI=ロボットとイメージする人が多いと聞いたことがあります。

結論から言うと、昨今においてAIと呼ばれている技術は、基本的に、計算式が生み出す答えでしかありません。

極限までシンプルに例えると、y=ax+bのような計算式とほとんど考え方は変わりません。この式の中で言うxがもっと複雑になった計算式を用いて、インプットに対してアウトプットである答えを計算し出力する、それがAIが動く仕組みです。

インターネットで調べたり、書籍を読んでAIについて調べてみても、AIの定義や歴史から掘り下げたり、AIの導入事例を列挙して、AIはアーティストのように画像を生成できる、金融業界では株価を予測するAIを使っている、などの紹介がされているだけの場合が多いです。

少しはAIが活用できる例についての知識が増える一方で、では他にどんなことができるのか自分で考えよう、というイメージは全く沸かないと思います。

例えば、以下のようなAIの活用例について、どこかしらで目にしたことがあるかと思います。

  • モノクロ写真をカラー化
  • レントゲン写真を自動診断
  • 自動運転 製造過程における異常品検査の自動化
  • 商品売上予測

これらを見ても、じゃあ他にはどんなことができるんだろう、という発想には中々至らないと思います。なぜならば、どうしてAIはこのようなことができるのか、という仕組みについての説明がされておらず、AIを他の状況に応用するようなイメージについて想像することが出来ないからです。

最も実用的なAI技術分野

現在実用レベルにあり、AIの開発事例などで紹介されるケースの大半を占めるのは、画像認識(Image Recognition)技術を用いたAIです。

画像認識とは、文字通り、画像の中で何が、どこに映っているのかを判定する技術です。猫の画像をコンピュータに入力すると、これは93%の確率で猫です、などと判断結果を教えてくれる、画像認識AIとはそのようなシステムのことを言います。

勿論、以前から猫を認識するようなIT技術は存在していましたが、大きく変わったのは、その圧倒的な精度の高さと、システム構築の容易さです。

従来のIT技術では、猫というものの特徴などを人間のプログラマーが全てシステムにコード入力する必要がありましたが、AI技術の発展により、大量の猫の画像をシステムに事前に学習させるだけで、AIが勝手に猫の特徴を学んで、100%に近い精度で猫を識別することができるようになったのです。

現在大手企業などにとって最も需要があるAI技術の一つに、文字の自動読み取りAI(OCR、Optical Character Recognitionの略)があります。これも文字通り、カメラなどを通して取得した画像について、画像内に書かれている文字を自動で読み取ることができる技術です。

実はOCR技術も猫を識別する画像認識AIと同じ仕組みで実現されており、猫の画像の代わりに”猫”という文字を事前に大量にAIに与えて、これらは全て猫という文字だよ、とアウトプット目標を学習させると、猫という文字が読み取れるようになる、という仕組みからできています。全てのひらがなについて学習させれば、ひらがなが検出できるAIが完成、すなわち、AIを用いたOCR、通称AI-OCRの完成です。

画像認識AIの次に実用化が進んでいるAI技術は、データ予測AIです。このAIは文字通り、店舗や会社における将来の売上などのデータを予測することが出来ます。AIを用いたビッグデータ分析と言われている技術は、主にこれのことを指しているケースが多いです。

データ予測AIはさすがに先ほどの画像認識AIとは一見異なるように感じるかもしれませんが、実はこれすらも、中で使われている仕組みは画像認識AIと共通のものが用いられています。

大量の猫の画像と同じ要領で、過去の大量の、例えばその日の曜日と気温とお店の売上高のデータのセットをAIに入力し学習をさせると、将来についても曜日と気温データを与えると売上高の目安をはじき出すようなAIが完成します。

実はコンピュータの仕組上、画像というものは0と1などの数字の組みあわせでしかないので、コンピュータにとっては気温データも画像データも大差無いのです。

AI活用事例と仕組みの当てはめ

ここで、先ほど挙げたAI活用例に、上述したAIの仕組みを当てはめてみようと思います。

例えばモノクロ画像のカラー化は、大量のカラー写真と、それらをモノクロに変換した画像データのペアを用意します。大量のモノクロ画像をインプットデータ、それらのカラー画像をアウトプットデータとしてAIを学習させると、新たに受け取るモノクロ画像についても、それっぽくカラーに変換することができるAIシステムが完成します。

レントゲン写真も、画像内の例えば腫瘍の画像を検出するのは同じやり方でAIが作れますし、自動運転における歩行者などの検知、工場製造ライン上での異常品についても同じく検知することが可能です。

このように、現在頻繁に耳にするAIの活用例も、その多くはとてもシンプルな発想で作られていることが理解いただけたかと思います。

まとめ:どんなAIが作れるのか考えてみる

近年AIは様々な場面で利用されており、難しい技術のように感じることもあるかと思いますが、実はその仕組みはそこまで複雑ではなく、作り方のイメージが理解出来さえすれば、アイデア次第でビジネスや日常生活などにおいて色々なシチュエーションで応用できることが分かりました。

是非これをきっかけに、もしかしたらこんなAIって作れるんじゃないか、そんな風に考えてみる機会を少しでももっていただけたら面白いと思います。

もし実際に作ってみたいAIのイメージが沸いたら、些細な事でも問題ありません、気軽にご相談いただけますと幸いです。AI開発におけるPoCとは?