目次
AI人材は本当に不足しているのか
大手IT企業ではAI人材は不足はしていないという認識
AI人材の確保に向けた取り組み
まとめ:AI特化会社を上手く利用する
AI人材とは、機械学習を用いた画像処理、自然言語処理等の人工知能と呼ばれる高度なシステムやソフトウェアについて、主に開発や企画、及び、サービスの提供を行うことのできるような人材を言います。
AIエンジニアは大手IT企業等いるところにはいるし応募もかなりくるが、漠然とAI人材が必要だと認識している企業には応募がこない、という状況にあると考えます。
AI人材は本当に不足しているのか
総務省が出した「令和版 情報通信白書」によると、2018時点で**63.2%の企業はAI技術を導入していなく、またその理由は、「使いこなす人材がいないから」が37.9%**で最も多い結果となっていました。
なお、同書によると、AI技術を導入した企業のうち**73.3%**は「非常に効果があった」、「ある程度効果があった」という回答をしており、AI技術の既存ビジネスへの有用性が再確認できる結果となっていました。
「IT人材白書2019」を読み解くと、全体のうち約7割の企業は、AI人材について不足している、と答えています。一方で、中長期の目線に質問を変えた場合は、分からない、と回答した企業が大半を占めていました。
ここから推測されることは、中堅規模以上の会社では何となくAIを導入したほうが良いと考えながら、この先もずっとそうであるかと言われれば確信は無く、AI人材の採用や自社での教育に関して注力することができていない、と読み取れます。
このような状況ではAI人材の採用は進まず、アンケートを受ける度に、「AI人材が不足している」と回答するほかないのではと考えます。
大手IT企業ではAI人材は不足はしていないという認識
AI業界内での交流会で話を聞いていると、大手のAI人材を多く抱えているIT企業においては、採用に困っているという話は聞きません。待遇もかなり良く、またAIエンジニアにとっても成長が可能な環境が用意されているため、そこそこの数の応募がくるということでした。
また、AI業界は新しく、海外のほうが優秀な技術者が多いため多国籍のAIエンジニアを雇用している、という話もよく耳にしますが、少なくとも大手の会社においては、日本人技術者でも充分優秀なエンジニアを確保できているという話を聞きます。
一方で、一つの尖ったAIプロダクトを開発しているようなAIスタートアップにおいては、海外エンジニアの割合が高いように思えます。
周りのAIエンジニアでも、例えば Kaggleという世界中のAIエンジニアやデータサイエンティストが腕を競い合う、予測モデリング及び分析手法関連プラットフォームがあるのですが、このプラットフォームにおいてKaggle Masterという優れたタイトルを保有しているような日本人のAIエンジニアの方でも、中途採用であると転職活動に多少苦労されていたりと、簡単な話では無いようです。
AI人材の確保に向けた取り組み
複数の国内大手のメーカーでは、社内にてAI人材を育成するよう大学と提携し環境を整えることや、研修用プログラムをAI企業と提携し開発したりと、本腰を入れて取り組んでいる旨を発表されていました。
AIエンジニア側としては、大手IT企業であればAIを活用する経験を多く積めると感じる一方で、IT関連以外の企業においては身構えてしまうことが、AI人材が一部の場所に偏り、慢性的な不足を招いてしまっている要因だと考えられます。
このギャップを解消することは容易ではないと思いますので、AI人材を自社で育成するという方針は、真面目な日本人にとって理にかなっていると考えます。
何より、AI技術の基礎的なところは大分汎用化が進められており、しっかりと勉強すれば意外と簡単に誰でもAIが使えるようになる時代に既になっています。
また、AIの開発においてはAIの知識だけでなく、対象となるビジネスのドメイン知識が強い武器となるため、実は社内でAIエンジニアを育成することはその意味でもとても効果的なのです。
社内におけるAI人材については下記においても解説していますのでよければご覧ください。
社内AI人材とは?【育成・採用方法と併せてAIスタートアップが解説】まとめ:AI特化会社を上手く利用する
前述した通り、AIがそこそこ使える人材を育てることはさほど難しいこととは思いません。一方で、ビジネスとなると、常に最先端の知識があり、かつ、プロジェクトを引っ張れるような人材が必要です。
プロジェクトを回せるようなAI人材となると、AI技術に関する深い知見、海外含めた最新の事例・技術の把握、プロジェクトマネジメント力、ビジネスサイドとエンジニアサイドをまとめるコミュニケーション能力、数的センス等多岐に渡るスキルが不可欠であり、これは人生をかけて取り組むような専門スキルセットであるため一筋縄ではいきません。
社内でAIエンジニアを育成されるような会社様においても、そのようなハードなところについては、アドバイザーとして我々のようなAI特化企業にご連絡いただければ、喜んでご協力をさせていただきます。