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経理の仕事はAIに奪われるのか?【AIベンチャーが公認会計士と解説】②

2020-05-01

(更新: 2021-03-02)

技術
AI
AI開発
製造業

目次

なぜ深層学習を用いても経理のAI化は容易ではないのか?

経理業務はAIで代替できるのか?【AIベンチャーが公認会計士と解説】①
上記①にて述べたように、定型的な取引に関する経理業務ついては、完全自動化も難しくありません。そのためには、 AIとRPA (Robotic Process Automation、技術的には従来からあるIT技術を利用する)を組み合わせる必要があります。

そもそも昨今のAIとはディープラーニング(深層学習)のことを指す場合が殆どですが、経理業務に関しては、ディープラーニングは適していないと考えられる状況のほうが多いです。

ディープラーニングが得意とするのは、人間には何となく直感的に理解できるが、説明付けを行うのは難しい若しくはかなり煩雑、という状況において、機械が自動的にそれをやってくれる、という領域です。

ディープラーニングには、大量のデータから法則を理解し、予測を行うことや、大量の動物の画像から学習し、その動物を見分けることができるようになるといった、人間にはデータが多すぎて法則性をつかむことが難しい状況や、ある動物の見た目の特徴を全てプログラミングするには膨大な作業量を要する、という状況において、自動的にそれを獲得できるというような特徴があります。

ここで、会計を例に考えると、例えばとある取引やある請求書を見て、これは何の勘定科目を用いる、といった判断は、人間であればそもそも明確かつシンプルにその根拠を説明できます。

例えば、電力会社からの請求であれば(請求書に、○○電力という文字が含まれている)、当社であれば水道光熱費として販管費で処理して問題ない、などの判断です。

このロジックをプログラミングで機械に指示をすることは容易なので、そもそもディープラーニングを使う必要がありません(逆に難しいので使わないほうが良いです)。

RPAとは?

RPAは、パソコン上でシンプルなロジックに基づいて行う反復作業について、専用のソフトやプログラミング等を用いて自動化を行う概念のことを指します。ホワイトカラーの単純業務を自動化する技術ともいえます。

RPAはあくまで概念的なものなので、RPA用のソフトを使わなくとも、例えばExcelのマクロ(VBA)を用いてExcelデータの集計を少し楽にしたり、極端な話、単純にExcelの関数の組み合わせを工夫して、従来の集計作業を大幅に効率化した、というものも全てRPAと呼んで問題ありません。

このRPAは多くの場合、深層学習などの狭義のAI技術を利用しない、あくまで従来のITのプログラミングの技術を利用して構築することが通常です。

上述したように、経理業務では、ベテランの経理マンであればこのように処理をする、という判断は基本的には説明可能なシンプルなロジックによって行われますので、ディープラーニングよりはITのほうが適しているのです。

経理プロセス自動化へのロードマップ

経理の完全自動化が困難な理由について述べてきましたが、一方で、一貫して主張しているのは、経理の仕事は高度な判断を伴う部分もあるが、割合としては定型的なルーティーン作業が大半を占める、ということです。

以下、売上計上プロセスを例に挙げて説明します。売上プロセスには通常、案件受注後に商品の出荷若しくはサービスの提供があります。商品の出荷であれば、出荷指図書と注文書との照合等を行った上で、売上として計上が行われます。出荷指図書、注文書共にFAXや郵送による紙ベースである会社さんはまだまだ多いと思いますが、こういった紙書類は、AI-OCRの技術を利用して、自動で内容を読み取ることが可能です。

ある程度以上の規模の会社さんでは、得意先がコロコロ絶えず変わることよりも、安定した顧客基盤を抱えていることが多いですので、一度各社に合わせた注文書等のフォーマット、勘定科目、摘要欄の入力ロジック等をRPAシステムに設定してしまえば、何ら問題なく一連の突合・記帳プロセスを自動化することができます。

請求書発行後の入金に伴う消込プロセスについても、創造力は必要のない機械的な作業ですので、RPAで自動化することは容易です。

もちろん現実では、出荷量の変更や返品返金など様々な突発的な対応が必要ですが、再度繰り返しますが大部分の定型的な部分についてはシステムによる自動化を行うことが充分に可能です。

AI・RPA導入のコツとしては、まずは作業負荷軽減のインパクトが大きい業務を特定し、そこで成果を出してから徐々にシステムの導入スコープを広げていくということが挙げられます。一度AI導入の効果を強く実感できれば、より導入を推進するイメージが描きやすくなると思います。

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まとめ:経理業務の内単純な作業はAI・RPAで自動化をする

経理業務の内、判断が難しい複雑な取引を整理する仕事や、最終チェックなどの部分は、ベテランの経理人材の仕事として当分残っていくものと考えられます。

一方で、経理業務には定型的な仕訳入力や入出金に伴う債権債務の消込など、毎月殆ど大きな変化が無く、ルーティーン化しているような部分がかなり多くあります。

自動化できる部分については、AI・RPAを使い倒して自動化し、人間はより高度な判断や、財務状況の分析、管理会計による経営改善などクリエイティブな仕事を行うことにより、さらなるビジネスの加速に繋げていただければと思います。

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